【福島県】広域交流会で福島県にお寄せいただいた質問・要望とそれに対する回答

平成27年11月23日(月・祝)に下越地区に避難された方に対し行われました「ふるさと絆交流会in新潟市」及び平成28年1月24日(日)に上・中越地区に避難された方に対し行われました「ふるさと絆交流会in柏崎市」に参加された皆様から質問・要望をお寄せいただきましたので、主な内容とその回答をご紹介します。なお、当日、お答えできなかったものについては、後日確認のうえ、回答を記載しております。
また、回答は、基本的には交流会時のものになりますが、その後、大幅な変更があったものについては、その後の状況を記載しておりますので、ご承知ください。

ふるさと“絆”交流会in新潟市

No. 質問者 区分 質問・要望 福島県からの回答
1 避難時指示
区域外
住宅 新たな支援策について、避難生活を続けるに当たり、避難先町村内での賃料が安いアパートへの引っ越しを考えているが、この場合、引っ越し費用の補助対象とならないのか。避難生活が4年以上もたつと家財道具も増え引越費用が高額となることが考えられる。 引っ越し費用の補助は、福島県への帰還する方を対象としている。県外で避難を継続される方については、収入要件等の一定の要件に該当する場合、民間賃貸住宅家賃への支援を行うこととした。この事業では供与期間の終了に伴う個人契約に移行時の転居について、要件を検討している状況である。また、個人契約移行時の初期費用について定額10万円を上乗せ補助する。
2 避難時指示
区域外
住宅 民間賃貸住宅家賃への支援について、低所得世帯の具体的な金額は決まっているのか。 民間賃貸住宅家賃への支援については、平成27年12月25日に公表したところですが、収入要件については、公営住宅法による公営住宅の入居基準を参考に、県が定めた基準額以下の世帯を対象としました。なお、母子避難など二重生活世帯については、「子ども・被災者支援法」に基づく公営住宅入居の優先的取扱いに準じて、世帯全体の所得を2分の1として取り扱うこととしております。収入要件については、分かり易いよう一定の参考例をお示ししたい。
3 避難時指示
区域外
全般 民間賃貸住宅家賃への支援について、母子避難者には収入要件が緩和されるとのことだが、例えば夫が後から合流した場合は母子避難の対象外となるのか。 基本的に母子避難など二重生活世帯であるとの判断は、事業実施時の状態で判断することとなります。
4 避難時指示
区域外
住宅 移転費用の補助について、父親のみが先に帰還し、借り上げ住宅は残りの妻子が生活している場合には、先に帰還した父親の分として単身世帯分「5万円」が支給されるのか。 当該補助金申請に当たっては、借上住宅を退去することを条件としており、この場合、世帯一部(父親)の帰還分は対象とならず、残りの世帯(妻子)が全て帰還した場合「10万円」が支給となる。
5 避難時指示
区域外
全般 昨年度の広域交流会に出席したが、その際に回答をもらったものの当日、参加していない方に周知されていないため、今年度は周知されるようお願いしたい。また、他の交流会等で意見や要望、それらに対する回答についても、内容を周知するようにしてほしい。 他の交流会については、主催者、出席者の関係もあり、その内容を全てお知らせすることについて可能かどうか検討させていただきたい。しかし、今回の広域交流会の質問等については、周知するよう進めていきたい。
6 避難時指示
区域外
全般 避難から4年8ヶ月以上が経過し、帰還する方、避難先に留まる方について公平に補償していただきたい。 今回お示しした支援策については、現在も避難を継続している方を対象とするもので、帰還を希望する方、避難先での生活を望まれる方のそれぞれに支援を考えており、無理に帰還をうながすものではありません。
7 避難時指示
区域外
住宅 復興庁の県外自主避難者情報発信事業で今年、浜田復興副大臣に自分のおかれている状況や支援の必要性を全て話すことができた。副大臣からは話した要望について、必要な支援、対策、全て考えますとのことだった。しかし、本日説明があった支援策は前回から変わってなく、自分には何一つ当てはまるものがない。新たな支援策は(特に「民間賃貸住宅家賃への支援について」)、支援対象者を見ると公平と言えず不満である。中身を変えるつもりはあるのか?福島県の支援策を見ると、帰還ありきしか見えない。個人的には戻りたいと考えているが、除染後のフレコンバックが庭に置かれた状況である。このような状況で福島に帰還することはできない。帰還だけでなく避難先に留まる方の支援に対してもしっかり考えていただきたい。 帰還を迷っている方から、引っ越し費用の補助により、背中を押され、帰還することになったという意見を聞く一方、放射線等の不安により、しばらくは避難先に留まりたいという意見を重く受け止め、民間賃貸住宅家賃への支援を行うこととした。平成27年12月に主要な支援策の概要を公表したが、今、現在の状況でここまで対象者を拡大した、緩和したという思いもあり、その点お汲みいただきたい。
8 避難時指示
区域外
住宅 避難先に4年以上生活すると簡単には福島には戻ることはできない。避難生活を続けるために避難先で仕事を見つけたが、近くに祖父母がいなく、子どもを施設に預けている状況で大変な状況であり、民間賃貸住宅家賃への支援が、金額だけで判断されるのは納得ができない。また、低所得の世帯合算の考え方は、収入を世帯合算で算定されると、対象とならない可能性もあり理解できない。来月福島県から公表される支援策は決定事項なのか、案の状態なのか教えてほしい 平成27年12月に公表した民間賃貸住宅家賃への支援の収入要件については、公営住宅法による公営住宅の入居基準を参考に、母子避難などの二重生活世帯については、「子ども・被災者支援法」に基づく公営住宅入居の優先的取扱いに準じて、世帯全体の所得を2分の1として取り扱うとしました。
9 避難時指示
区域外
除染 報道が先になされ、避難者の意見が無視されている感じがある。一人一人の意見を聞いて決定していただきたいと思う。 本日、説明に来た理由は、一人一人の意見を聞くためにきた。平成27年6月15日に概要を発表して以降、避難者の意見を聞いてきた。支援策を早く公表してほしいとの声が多かったため、平成27年8月26日に2年後の事業について前倒しで概要まで示させていただき、12月25日に更に詳しい内容をお示しした。
10 避難時指示
区域外
原子力 事故後、建屋上部から放出される放射線量が毎時1,000万ベクレルあると言われているが、現在、建屋カバーを外しており、どのくらいの量が1時間当たり放出されているのか教えてほしい。また、今後、どのくらいの放射線量が追加的に放出されるのか確認したい。これらの放射線量から何をもって安全と言えるのか教えてほしい。 東京電力の評価によれば、平成27年10月における福島第一原子力発電所1~4号機からの放射性物質の追加的放出量は、毎時61万ベクレル未満となっております。また、今後については、現在の放出量の変動の範囲と同程度に収まる見込みとされております。(東京電力では放出管理の目標値を毎時1,000万ベクレルとしており、これを下回ることを各作業段階で確認しております)なお、毎時61万ベクレル放出時の福島第一原子力発電所敷地境界における被ばく線量は、年間0.0019mSv未満と評価されており、一般公衆の被ばく線量限度である年間1mSvと比較して、十分低い値となっております。
11 避難時指示
区域外
賠償 平成23年よりADRを申し込んでいるが、いわき市だけが避難根拠を聞かれたうえ、避難費用(実費)、生活費用に係る請求が認められにくくなっている。その判断は空間線量だけでないと思うが、どうやって請求が認められるか教えてほしい。 損害賠償については、避難と原発事故との相当因果関係の確認が求められるところ。いわき市だからということをもって、別の取扱がされているかどうかは承知していないが、時間の経過に伴って、避難と原発事故との相当因果関係の確認がだんだん難しくなってくるのが一般的な傾向と思われ、ADRにおいても、その根拠となる証憑を求めているのではないか。
発言されている方の状況についてもう少し詳しく聞かないと明確に回答することは難しいので、本日、相談ブースで実施している法律相談をご利用してみてはどうか。
12 避難時指示
区域外
住宅 民間賃貸住宅家賃への支援について、低所得世帯、母子避難等二重生活世帯には要件緩和とあるが、収入要件の収入とはいつ時点の収入で判断されるのか。 平成27年の所得で判断することとなります。
13 避難時指示
区域外
賠償
住宅
ADRや補償を頂いた方については、一時的に収入が増加する方もいる。低所得者の要件が外れないよう、複数年の年収の平均をとるなど振り幅が必要ではないか 基準が複雑になるほど申請が大変となる。準備していただく書類が増える等、申請者の負担が増すという問題もあるため、平成27年の所得で判断することとしました。
14 避難時指示
区域外
全般 子ども被災者支援法について、施行されているが、当法による支援が見えない。 大きな枠組みは国が定めているが、具体的には、県などにおいて「ふくしまっ子自然体験・交流活動支援事業」「避難指示区域外からの母子避難者等を対象とした高速道路の無料化措置」「公営住宅の優先入居」が実施されている。
15 避難時指示
区域外
全般 避難先に留まる人に対する支援をもっと増やしてほしい。 避難生活を続けられる方には、県外駐在職員が個別に対応させていただくことに加え、新潟県や新潟県社会福祉協議会の支援をいただきながら、皆様の御相談や戸別訪問を含めて対応していきたい。
16 避難時指示
区域外
医療福祉 民間賃貸住宅家賃への支援について、避難者の何割が対象となるのか 何割という考えではない。収入要件に合致していれば対象とする。なお、母子避難者などの二重生活世帯については、そのまま収入を合算すると対象とならないという声を聞き、世帯全体の所得を2分の1として取り扱うこととした。
17 避難時指示
区域外
除染 除染して1年半経過したが、当初の話では除染して2年後にフレコンバックを搬出することになっていたが、その話は出ていない。今でも庭に置かれている状況であり、いつになったら撤去されるのか これまで、国に対して中間貯蔵施設の整備見通しと県全体の搬入の見通しを早急に示すよう、あらゆる機会を捉えて、繰り返し申し入れているところです。
18 避難時指示
区域外
住宅 民間賃貸住宅家賃への支援が、年内に公表されるとのことだが、対象有無から決定までのタイムスケジュールが出るのか。 対象者の要件等については、平成27年12月25日に公表したところであるが、さらに詳細な内容や事務・申請手続き上の流れについては、今後お示ししてまいります。
19 避難時指示
区域外
住宅 移転費用の支援について、平成27・28年度を実施期間とのことだが、その後は、帰還した場合は対象にならないのか 移転費用の支援については、避難指示区域外から帰還する方に対する支援であり、帰還する方は、災害救助法による供与期間が終了する平成29年3月末までに戻った方を対象とするものである。
20 避難時指示
区域外
移動支援 母子避難者等を対象とした高速道路の無料化措置について、避難元にいる両親も助成対象とできないか。また、決められたインター区間しか対象とならないと両親の家までの距離がしばらく残ることになる。このため区間の区切りを撤廃することはできなのか 子ども被災者支援法に基づき制度設計されており、父親(母親)の往復往来を対象としているものである。祖母等にも拡充してほしいとの意見は当初からあるが、国の施策であり、実現はできない状況となっている。また、上記の主旨もあり、避難元・避難先の地域を決めて支援するものであり、拡充はできない。ご理解いただきたい。
21 避難時指示
区域外
全般 県の職員は上に伝えますとのことだが、いつ返答をくれるのか。これまで返答が来ないものが多い。新潟駐在からも上に伝えますと言うが返答はきていない。それなりの役職の方が本日出席しているが、明確な回答ができなくても、いつまで回答することをはっきり言ってほしい。避難者は今後どうしたら良いかの判断がつかない。 いろいろなご質問をいただいて、その結論については皆さんに、お伝えしているところであるが、それがしっかり伝わっていないとすれば、今後しっかり伝わるようしていきたい。要望等については、どこまで回答できるかが難しいところもあるが、後日しっかり回答していきたい。
22 避難時指示
区域外
全般 新潟県は土日返上で避難者の意見を聞いている。住宅に関する相談も聞いてもらっている。新潟駐在は、我々に何をしてくれているのか今までつかめない。今回の会を開催したことは感謝するが、どのように駐在が尽力し、避難者のためにがんばって活動しているのか目に映らない。このようなことであれば、駐在費用を避難者の生活苦のための対策費用に回すことも考えていただきたい。 駐在については、新潟県と連携しながら対応している状況である。がんばっている姿が見えないということであるが、復興支援員と連携した戸別訪問活動や、各地の相談会などに引き続き対応していきたい。県の活動が見えないということであれば反省し、一人一人の事情に寄り添った対応に努めていきたい。
23 避難時指示
区域内
住宅 南相馬市小高区が、仮に平成28年4月に解除となった場合、応急仮設住宅の供与期間が、その時点で終了となるのか そうならない。福島県からの避難者の供与期間は平成29年3月まで延長されている。平成29年4月以降は今後判断することになるが、住宅の確保、インフラなど様々な要素より応急仮設住宅の供与期間を終了できる環境であるか総合的に判断することになる。
24 避難時指示
区域内
住宅 居住制限区域に一戸建ての自宅を所有している。聞くところによると、業者による家財や荷物の片付けは来年の3月までとのこと。一方で、 家を解体する時にまとめて処理してくれるのでそのままで良いとも聞く。どうすれば良いか迷っている。 帰還のための片付けごみの回収や、被災家屋の解体は、環境省が行っている。市町村ごとに、受付期間や解体時期が違うので、避難元市町村又は環境省福島環境再生事務所(024-572-6003)にご確認していただきたい。
25 避難時指示
区域内
医療福祉 新潟県で以前健康診断を受け、その際には胸部レントゲンはなかったが、最近になり胸部レントゲンを受けるよう連絡があった。一度に受けるようにできないものか。 県民健康調査の健康診査の場合、一般的な40歳以上の方の特定健診に、検査項目を追加したものを受けていただけることとなっている。今の話はがん検診だと思われる。特定健診については胸部写真の項目がなく、がん検診の案内が別途送付されたために疑問に感じたのかもしれない。健康診査とがん検診を一緒にできる市町村もあるが、別々に受けざるを得ないところもあり、市町村の体制等もあるのでご理解いただきたい。

ふるさと“絆”交流会in柏崎市

No. 質問者 区分 質問・要望 福島県からの回答
1 避難時指示
区域内
住宅 避難指示区域から避難している。応急仮設住宅の借り上げ期間については、延長されて平成29年3月末までということになっているが、これまでのように1年ごとの延長では、その先の生活の見通しが立てにくい。1年ごとではなく2年、3年と何年かまとめて延長するようにはできないか。 災害救助法という法律に基づいての借り上げ住宅の供与という関係上、複数年での延長は難しい。ご理解ください。
2 避難時指示
区域内
高速道路 高速道路の無料化について、延長されて現在、平成28年3月末までとなっているが、今後また延長になるのか。 福島県としても国に対して事業の継続を要望していたところですが、平成28年2月19日に国土交通省より平成29年3月末まで1年間延長する旨の発表がありました。
3 避難時指示
区域内
事業再開等 避難指示区域内に会社をもっており、本社は登記上、避難指示区域内においたままの状況である。今後、避難先市町村内にも営業所を開設したいが、この場合、助成金があるのか?
以前、東電に相談したが、本部に問い合わせしてみますということであったが、何の返答もなかった。
事業者の方については、東京電力から営業損害や償却資産の賠償がなされていると思う。事務所を一時的に移転するため事務所をリースした場合については、リース費用と移転費用の賠償はあると思う。なお、賠償については、個別事情を詳しく聞かないと判断できないので、後ほどお話をお聞かせいただきたい。
東電が回答しないというのは不適切であり、東電にこの内容を話し、ご本人様に連絡するように伝え、何らかの対応をするよう話したい。
なお、新潟県内について、事業拡大の相談には、公益財団法人にいがた産業創造機構(NICO)よろず支援拠点(TEL:025-246-0058)で幅広く相談をお受けすることとなっている。ご相談ください。
4 避難時指示
区域内
復興公営
住宅
復興公営住宅について聞きたい。復興住宅の建設場所をみると、人里を離れ、高齢者が1人で住むのには不便な所が多いように感じられる。高齢者が買い物、病院に通い易いような交通の便がよいところに建築することはあるのか
なお、再建場所は、いわき市内で考えている。
原子力被災者向けに復興公営住宅を整備しており、現在も募集を行っている。いわき市内の復興公営住宅について早期整備に向けて現在、努力している。今年の6月以降に最終的な募集を行う予定であり、交通の便利なところや、商業施設の近くに、なるべく用地確保を行ったところである。
いわき市で駅から近いところというと、建設予定のところでは、「いわき市泉町本谷(今後募集:集合住宅196戸整備予定 平成29年度後半入居予定)」もあるのでご検討いただければと思います。
5 避難時指示
区域内
支援策
・賠償
福島県に戻る場合の引越費用の補助について説明をお願いしたい。なお、自分は、避難指示区域から避難している者である 引越費用の補助については、H29.3で災害救助法の借上げ住宅の供与が終了する避難指示区域以外の避難者の方に対する支援策として行うものとなっている。このため避難指示区域内の方は対象となりません。ご理解ください。
移動費用、引越費用、帰還費用は包括請求ということで、一定の決まった金額が東京電力から賠償されていると思う。ただ、それも概算であり、一定の基準の下で推定した金額とされていることから、引越をする場合の費用がその金額ではまかないきれないということであれば、実費分について東京電力に請求すれば支払われます。
6 避難時指示
区域内
支援策
・賠償
子どもたちが大きくなってきて避難先に定着しつつある。県外での住居の確保を今後考えていかなければならないかと思っている。福島県の方で県外での住居確保について何か支援はあるか。また、新潟県内に住居を確保し引越する場合、引越費用の補助はどうなるのか。福島県内に戻る人には援助があるが、県外に避難している避難者には支援がなく、方向性が見えてきていない。 引越費用の補助については、H29.3で避難指示区域外の避難者の災害救助法の借上げ住宅の供与が終了する避難指示区域以外の避難者の方に対する支援策として行うものとなっている。このため避難指示区域内の方は対象となりません。ご理解ください。
避難指示区域内の方については、東京電力から住居確保損害の賠償についての上限額が示されていれば、その範囲の中で住居を確保していただきたい。引越費用についても包括請求で移転金額が支払われていると思うので、そこから超えた部分は実費分をまた改めて東京電力に請求していただくことになります。

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新潟県 震災復興支援課 広域支援対策室
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新潟市中央区新光町4番地1
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