平成26年度 今冬のインフルエンザ総合対策について

この冬のインフルエンザの流行に備え、「今冬のインフルエンザ総合対策」を取りまとめ、国や地方自治体がインフルエンザ対策に取り組むとともに、広く国民の皆様にインフルエンザに関する情報を提供するとともに、適切な対応を呼びかけることといたしました。
季節性インフルエンザのウイルスには、A(H1N1)亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザと同じもの)、A(H3N2)亜型(いわゆる香港型)、B型の3つの種類があり、いずれも流行の可能性があります。流行しやすい年齢層はウイルスの型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。
国民の皆様におかれましては、以下を参考にして、御家庭や職場などにおいて、適切に対応していただくようお願いいたします。
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【ポスター】厚生労働省キャラクター版(PDF 160KB)

予防・啓発の取組

(1)専用ホームページ「今冬のインフルエンザ総合対策」を開設

厚生労働省のホームページに、インフルエンザに関する情報等を掲載した専用のページ「今冬のインフルエンザ総合対策」を開設します。
厚生労働省ホームページ
インフルエンザ(総合ページ)
※参考
国立感染症研究所 感染症疫学センター:インフルエンザとは

(2)インフルエンザ予防の啓発ツールを作成し、電子媒体形式で提供

厚生労働省は、「今冬のインフルエンザ総合対策」ページにインフルエンザ予防のための啓発ツールを作成し、電子媒体形式(PDFファイル)で掲載・提供します。
今年の啓発ポスターは、厚生労働省版(タテ1種類)と、各地キャラクターコラボ版(ヨコ4種類)を作成しました。また、カレンダーや電話伝言メモ等の啓発ツールをホームページに掲載し、インフルエンザについて関心を持っていただき、正しい理解と啓発に努めます。
都道府県、医療機関、学校、職場等におかれましても、適宜ダウンロードして御活用いただき、インフルエンザ予防啓発の呼びかけに御協力をお願いいたします。

(3)インフルエンザQ&Aの作成・公表等

厚生労働省と国立感染症研究所感染症疫学センター、日本医師会感染症危機管理対策室は、毎年インフルエンザの流行シーズンに寄せられる質問項目の中で、頻度の高いものを整理し、これらをQ&Aにまとめ、「今冬のインフルエンザ総合対策」ページで公表しています。
また、パンフレット等を活用し、インフルエンザ感染対策を推進していきます。

インフルエンザQ&A(平成26年度)

情報提供

(1)流行状況

厚生労働省は、「今冬のインフルエンザ総合対策」ページにインフルエンザ発生状況等(発生動向情報、インフルエンザ様疾患報告情報など)を逐次掲載し、更新します。流行状況を踏まえた対策の実施にお役立てください。

[1] 厚生労働省からの毎週の報道発表

以下の情報について、毎週、原則として金曜日に報道発表します。
インフルエンザに関する報道発表資料

(ア)インフルエンザ定点報告情報
 各都道府県が選定した全国約5,000か所のインフルエンザ定点医療機関から報告されるインフルエンザの発生状況について、情報収集を行うとともに、集められた情報を分析し、提供・公開します。

(イ)インフルエンザ様疾患発生報告(学校休校情報)
 全国の保育所・幼稚園、小学校、中学校、高等学校等においてインフルエンザ様疾患による学級・学年・学校閉鎖が実施された場合に、その施設数及びその時点においてインフルエンザ様疾患で休んでいる学童等の数を、各学校等及び各都道府県教育担当部局の協力に基づき収集し、提供・公開します。

(ウ)インフルエンザ入院患者情報
 各都道府県が選定した全国約500か所の基幹定点医療機関から報告されるインフルエンザの入院患者の状況について、情報収集を行うとともに、集められた情報を分析し、提供・公開します。

[2] その他の関連情報提供

(ア)インフルエンザ流行レベルマップ
インフルエンザ流行状況の注意報・警報を地図上に表示し、注意喚起を行います。
インフルエンザ流行レベルマップ

(イ)流行状況の過去10年間との比較グラフ
過去10年間と今年のインフルエンザの流行状況を比較してグラフに表示し公開します。
インフルエンザ過去10年間との比較グラフ

(ウ)感染症発生動向調査週報(IDWR)
感染症の発生状況の情報を、分析し、提供・公開します。
感染症発生動向調査週報ダウンロード

(エ)インフルエンザ関連死亡迅速把握(関連死亡情報)
インフルエンザの流行が死亡者数に与える影響について監視を行うため、21指定都市及び特別区からの協力を得て、インフルエンザ関連死亡の把握を行うための調査を行います。
インフルエンザ関連死亡迅速把握システム

(2)ワクチン・治療薬等の確保の状況

ワクチン・治療薬等の今シーズンの供給予定量は、以下のとおりです。
※昨年度の推計患者数は1,554万人でした。

[1] インフルエンザワクチン

今シーズンの供給予定量(平成26年6月末日現在)は約6,844万回分(約3,422万本)で、昨年度と比較して大きな変化はありません。昨年度の推計使用量は約2,581万本でした。
※1回分は、健康成人の1人分の接種量に相当します。

[2] 抗インフルエンザウイルス薬

今シーズンの供給予定量(平成26年9月末日現在)は以下のとおりです。昨年度の供給予定量と比較して大きな変化はありません。

アタミフル(一般名:オセルタミビルリン酸塩 中外製薬)
約700万人分
※タミフルカプセル75及びタミフルドライシロップ3%の合計
イリレンザ(一般名:ザナミビル水和物 グラクソ・スミスクライン)
約450万人分
ウラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物 塩野義製薬)
約70万人分
エイナビル(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 第一三共)
約700万人分

[3] インフルエンザ抗原検出キット(迅速タイプ)

今シーズンの供給予定量 約2,810万人分で、昨年度と比較して大きな変化はありません。

その他

(1)「咳エチケット」について

厚生労働省は、他の人への感染を防ぐため、「咳エチケット」をキーワードとした普及啓発活動を行い、マスクの着用や人混みにおいて咳をする際の注意点について呼びかけることとします。

咳・くしゃみが出る時は、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。
鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨てましょう。
咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう。

※咳エチケット用のマスクは、薬局やコンビニエンスストア等で市販されている不織布(ふしょくふ)製マスクの使用が推奨されます。

※マスクの装着は説明書をよく読んで、正しく着用しましょう。

(2)予防接種について

インフルエンザワクチンの予防接種には、発症をある程度抑える効果や、重症化を予防する効果があり、特に高齢者や基礎疾患のある方など、罹患すると重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられます。
65歳以上の高齢者、又は60~64歳で心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方は、予防接種法に基づく接種を受けることが可能です。

(3)高齢者の入所施設等における感染防止対策の推進

高齢者等のインフルエンザに罹患した場合の高危険群の方が多く入所・入居している高齢者の入所施設等においては、まずは、施設内にインフルエンザウイルスが持ち込まれないようにすることが重要です。したがって、厚生労働省は日本医師会感染症危機管理対策室とともに、インフルエンザウイルスの高齢者の入所施設等への侵入の阻止と、侵入した場合のまん延防止を目的とした標準的な手引書「インフルエンザ施設内感染予防の手引き」を各施設に普及していきます。
なお、インフルエンザに対する高危険群に属する方が多く入所・入居している高齢者の入所施設等においてインフルエンザの流行が発生した場合には、都道府県等は、当該施設等の協力を得て調査を実施し、感染拡大の経路、感染拡大の原因の特定などを行うことにより、今後の施設内感染の再発防止に役立てることが重要であり、厚生労働省は、都道府県等から調査の実施に当たって協力要請があった場合には、積極的に対応します。
また、厚生労働省は、医療機関に対しても、以下の手引き等を参考に、インフルエンザについての院内感染防止に関する指導をいっそう徹底するよう努めることとします。

インフルエンザ施設内感染予防の手引き(PDF 257KB)
医療機関における院内感染対策マニュアル作成のための手引き 等

(4)相談窓口の設置

厚生労働省は、インフルエンザを始めとした感染症の一般的予防方法、流行状況や予防接種の意義、有効性、副反応等に関する国民の皆様の疑問に的確に対応するため、「感染症・予防接種相談窓口」を開設します。具体的な対応は以下のとおりです。

感染症・予防接種相談窓口

電話番号:03-5276-9337(午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く)
※行政に関する御意見・御質問は受け付けておりません。
※本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間会社により運営されています。


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